人身傷害保険の約款は訴訟での解決で初めて覆せるみたいです!?

人身傷害保険に限らず約款に書いてある文章ってわかりにくいですよね。

この記事では人身傷害保険の補償内容で、気になった条項だけをピックアップして、わかりやすく紹介しています。

約款では人身傷害保険の算定基準額を補償する

保険契約の際に設定した補償上限額(3千万円~無制限)は決まっているものの、あくまでも人身傷害基準で算定した額しか支払いません。

この条項だけを読んで判断すると、自賠責保険に毛が生えた程度の基準に従うしかなさそうです。

治療が長引いて費用を立替えるのが辛い時に、損害賠償額が確定する前でも支給される事だけがメリットといえます。

人身傷害保険で支払われた保険金は、加害者への損害賠償請求額が確定してから、対人賠償に求償(代位請求)されます。(同意書にサインすると成立

同意書の内容が人身傷害から先に支給してもらった、全額の権利を放棄してしまう内容である場合、サインを保留して弁護士に相談しなければ後悔することになります。

対応によっては人身傷害補償はずるいだけ

人身傷害から支給された全額を対人賠償(自分が請求する権利)に請求された場合、人身傷害は保険料をもらっているだけで、1円も負担していません・・・泥棒じゃないか?

私の契約している損保ジャパンの自動車保険(SGP)のweb約款の気になる条文を紹介します。

人身傷害条項第6条(損害額の決定) 

(3)⑴および⑵の規定にかかわらず、賠償義務者があり、かつ、賠償義務者が負担すべき法律上の損害賠償責任の額を決定するにあたって、判決または裁判上の和解において⑴および⑵の規定により決定される損害額を超える損害額(注3)が認められた場合に限り、賠償義務者が負担すべき法律上の損害賠償責任の額を決定するにあたって認められた損害額(注3)をこの人身傷害条項における損害額とみなします。

ただし、その損害額(注3)が社会通念上妥当であると認められる場合に限ります。

損保ジャパンweb約款より引用

(1)は傷害の部分の支払い額は人身傷害保険基準で算定した金額としています。

(2)は後遺障害の部分支払い額は人身傷害保険基準で算定した金額と明記されています。

(3)の意味は対人賠償と被保険者が訴訟で和解か判決によって認められた損害賠償額が、人身傷害保険(1)(2)の金額を越えている場合にはこれに従い修正します。

(3)の条文のおかげで、訴訟になれば人身傷害保険の支払い基準を裁判所基準に引き上げられる事を認めていると解釈できます。

ここまでくれば、人身傷害が被保険者に既に支払った金額を対人賠償に請求できる金額の話になります。

訴訟基準差額説の効力で人身傷害に加入する意味が出てくる

被保険者の過失が10%の場合を例に人身傷害の既払い金を、対人賠償の損害賠償額のどこまで求償(代位取得)を認めるかが争点です。

判例では訴訟基準差額説が多く採用されています。

訴訟基準差額説の意味は、人身傷害保険は被害者の過失部分は対人賠償に請求しないという考えを示しています。

上記画像は判決による損害賠償額は300万円・人身傷害から既に100万円・過失10%の条件で考えました。

過失部分を人身傷害保険が全額補償しているので被保険者は全損害額をもらえます。

訴訟基準差額説がなければ被保険者が受け取れるのは270万円になるはずでした。

人身傷害保険に掛金分の仕事をさせるには訴訟まで行かないと認められない事がわかりました。

人身傷害保険の算定基準と同意書は弁護士に相談しよう

約款には人身傷害算定基準の算定額と書かれていましたが、訴訟での判例のおかげで保険会社が修正を加えている場合、判決に従うようです。

各社の約款を比べて保険の見直しを考えなくてはいけません。

安易に人身傷害保険の同意書にサインする前に弁護士に相談しましょう。

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